
先日、仕事に追われない仕事術 マニャーナの法則・完全版という本を読んで、かなり影響を受けてます。
「マニャーナ(mañana)」とはスペイン語で「明日」という意味で、本の内容を一言で言うなら、新しく発生したタスクは明日やる…という仕事術です。
普通に考えると、その日のうちに済ませてしまったほうが「仕事がデキる人」のような気がします。では、なぜ明日にまわすのか? その目的は、目の前のタスクに衝動的に反応してしまわないためです。衝動的に反応していると、毎日やることがいっぱいでパンクしてしまったり、あるいは手を付けづらい仕事を先送りしてしまったりします。
そうならないために新しく発生したタスクから一旦距離をとって、やるべきことを整理します。これがマニャーナの法則の最大のポイントです。前日に作ったやることリスト=「クローズド・リスト」には、新しい仕事は割り込ませません。(ただし、本当に緊急な場合は除く)
クライアントや上司から「今日中にやって」と頼まれても、基本的に断らないといけないので、人によっては難しいかもしれません。それでも、マニャーナの法則を本気で実行できれば、かなり生産性が上がりそうに思えます。
というわけで、さっそく試してみましょう。
Trelloでマニャーナの法則を実践する
本では1日1ページの日記帳を使ってタスク管理するやり方が紹介されていました。ですが、手帳とかじゃなくて、やっぱりデジタルで管理したい! …というわけで、使い慣れているTrelloを使ってマニャーナの法則を実践する方法を考えてみます。
ステップ1:新たに発生したタスクを集める
まず最初にタスクを集める段階です。
「明日やる」というリストを作って、全部そこに放り込んでいきます。マニャーナの法則では、新しく発生したタスクは明日やるのが基本です。(例外については後ほど)
ステップ2:一日の終わりにタスクを締め切る
タスクを締め切って、内容を整理していきます。
締め切りを表すために点線の項目を追加しておきました。やる順番も決めてここで並び替えておきます。
ステップ3:翌日、順番に処理していく
翌日です。
リストの名前を「今日やる」に変更して、新しく「明日やる」のリストを作りました。
今日やるべきことは決まっていますので、順番にタスクを消化していきます。完了した項目は別に「完了済みリスト」を作ってそこに移動してもいいのですが、ここでは「↑↑ここまで完了↑↑」という区切りを用意して、それを移動させていく方法にしてみました。その日のタスクがすべて完了したら、リストごとアーカイブしてしまってもOKです。
新しいタスクが発生した場合はもちろん、「今日やる」ではなく「明日やる」のリストに追加します。
これを毎日繰り返すというのが、大まかな流れです。
例外:緊急のタスクが発生した場合
新しくタスクが発生しても割り込ませないというのが基本ではあるのですが、それでも例外があります。
例えば、サーバートラブルなどですぐに対応しないと大変なことになる場合などは、今日やるタスクにこだわってる場合じゃないですね。
ただし、割り込んできた仕事は、点線の下に配置します。あらかじめ予定していた仕事と区切るためです。
例外:日時が決まっているタスクの場合
もう一つの例外は、明日以降にやるべきタスクの場合です。
例えば、打ち合わせのために貸し会議室を予約しないといけないけど、全員のスケジュールが出揃ってないのでまだ予約できない場合などでしょうか。全員のスケジュールが確定する日のタスクとして配置します。
Trelloのチェックリストを使った別のやり方
ちなみに、Trelloにはチェックリストの機能もあります。
1日分のタスクを1項目として、そのなかでチェックリストを使って管理していく方法もあります。ただしこの場合は、項目ごとにメモを追加したりできないので、やや扱いにくい部分もあるかもしれません。
やってみて思ったのですが、これGTDだ!
タスク管理の手法としては、GTDの一種と言って良さそうです。タスクを集めて整理するという流れは完全に同じですね。
ただ、
- どんなに簡単な作業であっても、緊急ではない限り明日やる
- その日にやる「クローズド・リスト」を作る
というのが、一般的なGTDのやり方と決定的に違う部分です。
それに、「緊急じゃないけど重要な仕事」にフォーカスするという意味では「7つの習慣」的でもあります。ですので、マニャーナの法則はタスク管理の手法というよりは、「思想」とか「信念」なのかもしれません。ハマる人はハマりそうです。