wpXでSSL(https)対応の高速なWordPressを20分で構築する

中島たくみち

「WooCommerce」や「Easy Digital Download」などを使ってWordPressで商品販売を行う場合は、SSLに対応させる必要があります。いわゆる、httpsではじまるURLですね。

正確に言うと、SSLを使わなくても販売サイトを構築すること自体はできます。ですが、お客様の個人情報を扱う以上はSSLで暗号化しておくのは当然です。

さらに、次のよう条件も満たす必要があります。

  • WordPressが高速に動作すること(安いサーバーだと遅くなりやすい)
  • 自動バックアップ(トラブルが起きたときにすぐに戻せるように)

このような条件で考えると、通常のレンタルサーバーではなく、wpXのようなWordPress専用のサービスが選択肢に入ってきます。

今回、wpXクラウドでSSL化したWordPressを構築してみましたので、この記事ではその手順を紹介します。

wpXレンタルサーバーとwpXクラウドの違い

「wpXレンタルサーバー」と「wpXクラウド」の2種類のサービスがあります。機能的にはほぼ同じなのですが、料金体系が違っています。

「wpXレンタルサーバー」は、一律の月額料金で、複数のWordPressを設置することができます。一方、「wpXクラウド」は契約ごとにWordPressを1つしか設置できません。そして月額料金にもグレードが設定されています。

ちなみに、どちらもSSLを使うのに別料金はかかりません。

「wpXレンタルサーバー」は初期費用がかかりますが、将来的にWordPressをいくつも設置するようなら、「wpXクラウド」よりも割安になりそうです。もしWordPressを1つだけでよければ「wpXクラウド」を選ぶことになります。ですが、今回は試しに使ってみるだけですので、「wpXクラウド」を選択しました。

サーバーの申込み

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「wpXレンタルサーバー」と「wpXクラウド」のどちらを使うかを決めたら、公式サイトから申し込みます。サイトの上部からサービスページを切り替えることができます。間違えないようにしましょう。

メールアドレスを入力すると、確認メールが届きます。メールに記載されているURLからアカウント登録に進みます。無料体験期間がありますので、クレジットカード番号の入力をしないまま試用をスタートできます。

登録が完了したら、すぐに管理パネルにログインできるようになりました。

SSL対応のWordPressをセットアップする

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管理パネルにログインしたら、左側のメニューから「新規インストール」をクリックします。そして、WordPressのセットアップに必要な情報を入力していきます。

独自ドメインを使用する場合は先に「ドメイン追加設定」の画面で追加しておきましょう。今回は共用ドメインのままSSL化してみます。

SSLを使うには「独自SSLを利用する」にチェックを入れるだけです。その下に表示される「https://へのリダイレクト設定を有効にする」は、htttpでアクセスされた場合に自動的にhttpsに切り替わるようになるので、チェックを入れておくことをおすすめします。「CSR情報を入力する」の方は任意だそうなので、どちらでも大丈夫です。

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確認画面に進んで、「確定」ボタンをクリックします。

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ログイン用のパスワードが表示されました。一度しか表示されないので、すぐにパスワードをメモしておきましょう。(最悪、あとでパスワードリセットできますが)

10分ほど待つと設定が完了して、作成したWordPressのサイトにアクセスできるようになりました。

キャッシュの設定

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最初からキャッシュが有効になっています。WordPressプラグインを使わずに、管理パネルのほうで設定ができます。通常は、初期設定のままで大丈夫そうです。

キャッシュの対象外のURLも設定できます。「WooCommerce」や「Easy Digital Download」のカート画面がある場合は、ここで対象外のURLを設定した方がよいかもしれません。

自動バックアップ

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自動バックアップも最初から設定されています。

ですが、ここで注意したいのはMySQLだけがバックアップ対象になっているということです。アップロードした画像やプラグイン・テーマなどの各種データのバックアップは別料金となっています。

表示速度のテスト

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ダミーデータを入れた状態で、Site24x7で表示速度を計測してみました。0.428秒で表示完了していて、非常に良好です。WordPressをインストールした直後のデータではありますが、表示速度については全く問題無さそうです。

まとめ

以上の通り、SSLの設定も簡単で、初期設定のままでも高速なWordPressサイトを構築することができました。必要な機能も揃っているので、販売サイトなどのビジネス目的でも十分に活用できそうです。

唯一残念だったのが、全データを自動バックアップするためには別料金(5,400円)が必要なことです。MySQLのデータだけだと一発で完全に復元することができないので、どう運用していくかを考える必要があります。

中島たくみち

1985年生まれ 長崎県出身。コンテンツ販売やマーケティングのためのツールを開発しています。

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