
WordPressを使い慣れている方にも、意外と知られていない機能を17個ご紹介します。どれもプラグインをインストールしなくても最初から使える標準機能です。作業を効率良く進めるために覚えておいて損はありません。
あと、人に教えるとドヤ顔できるかも?
1. 一発でリンクテキストを設定
URLをペーストするだけでリンクが設定される機能が、WordPress4.5から追加されています。リンクに設定したいURLをクリップボードにコピーしたら、ビジュアルエディターでテキストを選択して、あとはショートカットキーのCmmand+V(Control+V)を押すだけです。
以前は、ツールバーからリンクのボタンを押してURLを指定するという手順でしたが、これを省略できます。かなり地味な機能ですが、使用頻度はそこそこ高いので、覚えておくと良いと思います。
2. MarkDown記法で入力
WordPress4.3から、MarkDown記法に対応しています。以前は、JetPackなどのプラグインをインストール必要がありましたが、今では標準でMarkDown記法で書くことができます。
MarkDownを使ったことがないという方でも、知っておくと便利なのが見出しです。「#(半角シャープ)」の後に入力した文字が、Enterを押すと自動的に見出しに変換されます。見出しの階層は「#」の個数で決まります。
# 見出し1
## 見出し2
### 見出し3
#### 見出し4
それと、「-(ハイフン)」または「*(アスタリスク)」の後に半角スペースをつけた後に入力するとリストになります。
見出しとリストを覚えておくだけでも、書くスピードがちょっと早くなるはずです。
3. 集中執筆モードに切り替え
「集中執筆モード」というのがあります。要は、余計なものを全部非表示にして、各作業だけに集中しましょう、という機能です。なんとなく使ってる人は少なそうな気がするのですが、どうでしょうか。
もちろん、これを使ったからといって、書くスピードが何倍にもなるわけではありません。ただ、書くモードに頭を切り替える意味では良いかも。
4. URLだけでコンテンツを埋め込み
外部サービスのURLを書くだけで、自動的にコンテンツを埋め込むことができます。埋め込み用のコードを取得しなくてもいいので楽です。
対応してるサービスは、動画だとYouTube、Vimeo、Vine、DailyMotionなど。画像ではInstagram、Flickr、Imgurなど。あとは、Twitterのツイートも埋め込むことができます。
埋め込みに対応してるサービスは以下に一覧があります。
5. 文字の色を変更
ビジュアルエディターで、文字の色を簡単に変更することができます。
まず、ツールバーが1段しか表示されていない場合は、右端の「ツールバーの切り替え」をクリックします。すると、2段目が表示されます。「A」の下に線があるアイコンをクリックすると、カラーパレットが表示されます。これで選択したテキストの文字色を指定できます。
6. キーボードショートカット一覧を表示
ツールバーの2段目右端のアイコンをクリックすると、ビジュアルエディターで使えるキーボードショートカットの一覧が表示できます。前述のMarkDown記法も書かれていますね。
定番なのはCommand+B(Control+B)で太字とかでしょうか。ショートカットを全部覚える必要はありませんが、参考までに。
7. アップロードした画像を編集
アップロードした画像をトリミングなど、ちょっとした編集をすることができます。編集画面を開くには、ダッシュボードのメニューのメディア
>ライブラリ
から画像を選んで「画像を編集する」のボタンを押します。
出来ることとしては、トリミング、時計回りに90度回転、反時計回りに90度回転、上下反転、左右反転です。画像編集ソフトを開いて保存し直す手間が省けます。
8. サイトのアイコンを一括指定
サイトのアイコン(Favicon)をカスタマイズ画面で設定することができます。WordPress4.3から追加された機能ですね。
ダッシュボードのメニューの外観>カスタマイズでカスタマイズ画面を開いて、「サイト基本情報」からアイコンを指定します。
通常だとスマホ用など何種類もの画像を用意しないといけないのですが、この機能を使うと画像を1つ指定するだけで、あとは自動的に処理してくれます。用意する画像は512×512ピクセルですが、それより大きい画像を用意しても、トリミングできるので大丈夫です。
9. ダッシュボードの配色を変更
ダッシュボードの配色を変更できます。それだけです。複数のWordPressサイトを管理している場合は、それぞれ配色を変えておくと、間違って操作することがなくなって良いかもしれません。
配色はユーザーごとに指定します。ダッシュボードのメニューのユーザー
>あなたのプロフィール
で変更することができます。
10. 投稿や固定ページをパスワードで保護
本文をパスワードをかける機能です。本格的な会員制のサイトを作らなくても、メルマガ登録者や商品の購入者だけに見てもらう事ができます。
ただし、投稿内の一部だけにパスワードをかけるとか、細かい設定はできません。あくまでも簡易的なパスワードロック機能だと考えたほうがいいでしょう。
11. 日時を設定して予約投稿
投稿や固定ページをすぐに公開しないで、日時指定で予約投稿する機能です。まとめて複数の記事を書いた時などは、時間差で投稿するといいかも。
12. クイック編集でカテゴリなどを変更
カテゴリーやスラッグの変更など、ちょっとした修正なら編集画面を開かなくても「クイック編集」でできてしまいます。投稿一覧の画面で、投稿名にカーソルを当てた時に「クイック編集」と表示されますので、そこをクリックすると編集できます。
特に、複数の記事をまとめてカテゴリーを変更するときなどに便利です。
13. 投稿画面の表示オプション
投稿の編集画面の上部にある「表示オプション」をクリックすると、表示する項目を変更することができます。例えば「ディスカッション」にチェックを入れると、コメントの投稿を許可するかどうかの設定項目が表示されます。
14. メニューの表示オプション
先ほど同じく「表示プション」ですが、こちらではメニューに設定できる項目を増やすことができます。
「リンクターゲット」にチェックを入れると、メニューのリンクを新しいタブで開くかどうかのチェックボックスが表示されます。また、「CSSクラス」にチェックを入れておくと、メニューの項目にCSSクラスを指定できます。別途CSSで指定をすれば、メニューの1項目だけ配色を変えるなんてこともできます。
15. ヘルプを表示
ダッシュボードの各画面の右上に「ヘルプ」があります。操作が分からなかったり、よく知らない機能があるときはヘルプを覗いてみると解決するかもしれません。
16. 複雑なパスワードを自動生成
WordPressサイトを攻撃から守るには、ちゃんとしたパスワードを設定しておく必要があります。数字だけのパスワードなどは論外です。
複雑なパスワードを自動生成する機能が、WordPressに追加されています。新規インストールの時にもパスワードを生成できますが、その後パスワードを変更するときにも使えます。
ダッシュボードのメニューからユーザー
>あなたのプロフィール
を開いて、「パスワードを生成する」のボタンをクリックします。これで、英数字+記号の24桁のパスワードができあがります。強力ですが、覚えておくのはまず不可能なので1Password などで管理する事になると思います。
17. ノートPCやスマホを紛失した時の緊急対応
最後に、WordPressのパスワードを保存しているノートPCやスマホを紛失した時に役立つ機能です。こんなのが役立つ日は来てほしくないですが、念の為に覚えておきましょう。
ユーザーのプロフィール編集画面に「他のすべての場所でログアウト」というボタンがあるので、クリックします。これで、万が一、拾った人に操作されていたとしても、強制的にログアウトさせることができます。その後で、新しいパスワードを設定しましょう。
ここまででWordPress標準の便利な機能を17個紹介してきました。もし気に入ったものがあれば、ぜひ一度試してみてください。個人的にはMarkDownが一番気に入っています。プラグインを入れなくても標準でMarkDown記法が使えるのは素晴らしいです。